郡山市は平成26年から5年間も地方自治法違反をしているのではないのか

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今回の郡山市議会3月定例会で提案されている「郡山市事業者選定審議会条例」について、市政一般質問で取り上げました。この条例は、外部有識者による事業候補者の選定を行うために附属機関を設置するための条例で、地方自治法第138条の4第3項で規定され、公共施設の指定管理者を選考するために民間の有識者を入れた選考委員会を設置する際などに必要となります。

郡山市では、民間有識者を入れた形での選考委員会の設置を平成26年度から、つまり品川市長になってから始めており、最初の選考ではユラックス熱海やアイスアリーナ、大槻公園などの指定管理者が選ばれました。昨年も、開成山屋内水泳場や熱海にオープンする交流施設の指定管理者の選考が行われています。これからも、この形での選考が行われていくこととなると思われます。

しかし、この条例が提案されて、ふと疑問に思いました。「あれ、この条例が無くて今までどうやって選定委員会を設置していたのだろう?」

この地方自治法第138条の4第3項の条文を見ると、

「普通地方公共団体は、法律又は条例の定めるところにより、執行機関の附属機関として自治紛争処理委員、審査会、審議会、調査会その他の調停、審査、諮問又は調査のための機関を置くことができる。ただし、政令で定める執行機関については、この限りでない。」

とあり、このうち重要な部分は「~法律又は条例の定めるところにより~付属機関~を置くことができる~」というところですが、条例が無いと付属機関を置くことができない、つまり、指定管理者選定委員会を設置することができないのです。調べてみると、条例をつくらずにやっていた横浜市では、住民監査請求に答える形で横浜市の監査委員が違法性を認め、その後、東京高裁でも条例を制定しないで設置した選定委員会は違法と判断していたり、京都府の大山崎町では住民からの指摘で事業者選定委員会が解散したり、様々な事例が出てきました。

この法律に違反することが、どういう意味があるのかという事ですが、これは議会にとって重要な要素を含んでいます。この地方自治法138条の4第3項は昭和27年に制定された古い法律ですが、「付属機関であっても、議会に統括されるべきである。」つまり、議会のチェックをしっかり受けて設置しなさいよという趣旨を持っていて、行政が勝手に設置することを制限しているのです。議会で審議する条例を置かず、勝手に要綱などで設置していると市長が独断で進めることが可能となり、付属機関自体の公平性・透明性・公正性が担保できない恐れがあります。

特に、指定管理者の選考は多額の指定管理料を支払う相手方を決める行為であり、いったん決まると長期間にわたり高額な指定管理料と施設の使用料を指定管理者が受け取ります。また、多くの市民が利用する公の施設の管理者の選考であるため、公平性・透明性・公正性は非常に重要です。そのため、その後、選定された指定管理者を議会で承認する二重の手続きになっており、工事請負契約など一定の金額以上の契約締結をする場合より厳しい仕組みとなっていると言えるかもしれません。

この点について、市政一般質問で今までどうしていたのか聞いてみると、案の定、要綱でやっていたとのことでした。更に、違法性の認識について聞き、市長よりは「~違法性を含め確認する。」との答弁は頂きましたが、この法律を市長が知らないはずはなく、もし本当に知らないとしても、事前に違法性、適法性すら検証せずに重要な選定行為をしてきたとしたら、その執行体制そのものにコンプライアンス義務違反という大きな問題があると言えるのではないでしょうか。

今述べてきた内容について一般質問で質さなければ、一切議会に説明することなく進めていたスタンスは、あまりにも議会を馬鹿にしています。なんら説明がないまま終わらせようとしていたこの問題ひとつをとりあげてみても、今の当局の姿勢には、透明性ゼロと言わざるを得ません。

今の市政は何でもトップダウンで進めるあまりに、順法精神を犠牲にしているのではないでしょうか。

いずれにしても、5年間も違法状態にあったことについての責任を明確にしていただきたい。

ちなみに、平成25年以前は、執行機関の内部の人員だけで選考委員会を構成していたので、あくまでも執行機関内部の機関とみなされ、この法律は当てはまりません。

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