郡山市における学校給食無償化について

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

郡山市議会9月定例会の9月19日に開催した本会議において「郡山市内小中学校の給食費の無償化を求める請願」を賛成26、反対11で採択いたしました。

義務教育における給食費無償化は、様々な議論があります。国の動きとしては自民党を始め各党で実現に向けた議論がなされていますが、政策として実現はしていません。そんな中で、人口減少や少子高齢化対策として給食費の無償化に取り組む自治体が出てきています。全日本教職員組合の2015年の調査では、小中学校共に無償にしている自治体は回答のあった全国の1,032団体中44団体だったそうです。最近では人口11万6千人の滋賀県長浜市が無償化を実施し話題となりました。郡山市に近いところでは、栃木県の大田原市も無償化を行っています。こちらは人口7万人ほどでしょうか。

法律を見ると、憲法では26条の最後の部分で「義務教育は、これを無償とする。」とありますが、教育基本法では5条4項の最後の部分で「授業料を徴収しない。」としており、授業料のみの無償が書かれています。学校給食法では11条で「学校給食の実施に必要な施設及び設備に要する経費並びに学校給食の運営に要する経費のうち政令で定めるものは、義務教育諸学校の設置者の負担とする」として、同条2項で、前項で定めるもの以外の経費は保護者の負担とするとしています。

この政策のメリットとしては、子供の貧困対策にももちろん効果はありますが、何よりも人口減少や少子高齢化といった、日本にとっての大きな社会現象に資する政策であるということです。更には、次代を担う子供たちの育成にもっと手厚く取り組むべきという行政としての方針もあるでしょう。子供たちに平等に行き渡る政策でもあります。
現実問題として人口減少は進んでいきます。1900年代には5,000万人台だった日本の人口は、その後の100年で1億2,700万人まで増えました。それが、100年後にはまた5,000万人台まで減ると予測されています。人口減少、少子高齢化は地方にとってはさらに深刻で、町自体が無くなってしまうと予測されている自治体も多数存在します。如何に人口流出を防いで子供たちを育てていくかは、今までは人口が増え続けてきた郡山市にとっても、様々な行政課題の中で優先すべき事項の一つであると考えています。個々の家庭の負担だけではこの問題に歯止めをかけることが出来ないのではないでしょうか。

デメリットについて書かせていただくと、やはり財政的な話でしょう、郡山市の場合、現在小中学生の給食は、年間12~13億円ほどですが、その内国からのお金が2億円ちょっとあります。残り10億円ほどです。一方で、郡山市財政は、年間数十億円の不要額等のお金を残しています。つまり予算立てしたが使わなかったお金です。10億円程の規模であれば、不要額等の額からいって、予算を精査すれば自主財源で賄えるでしょう。郡山市は民間の医療が集中する医療都市で、行政の医療への負担も少ないし、バスなどの公共交通にお金もかけていません。そういった状況の郡山市だからこそ出来る政策だともいえるのではないでしょうか。
その他にも、お金があるなら他の政策へ使えという意見や、食費は学校に行かなくてもかかるものだし、無償にする必要はないという意見もあります。就学援助制度により、払えない家庭は無償となってもいます。ただ、この就学援助制度は、学校での「貧困家庭」というレッテル貼りになるという問題も含んでいます。

これらの、メリット、デメリットを考えつつ、将来的には給食費を無償化にするするという政策は、郡山市にとって大きなプラスとなるはずです。もちろん様々な議論が今後されていくと思いますが、その第一歩として、今回の給食費無償化に関する市民よりの請願を議会で認めるべきだと考え、賛成に投票いたしました。もちろん、請願が通ったからと言ってすぐに郡山市の学校給食費が無償となることはないでしょう。ですが、今後も「給食費の無償化」には、積極的に取り組んでまいります。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする